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ゴーン逃走先レバノンの記憶

 投稿者:近藤礼三メール  投稿日:2020年 1月 5日(日)11時56分41秒
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  日産自動車の元会長ゴーンは日本の警察の年末の警備手薄のタイミングをあざ笑うように
マイジェットを使い鮮やか手段でトルコ経由、中東レバノンの首都ベールートに大脱走。
アクション映画や小説の世界でも描かれたことがない手口を見事に実現、さすが世界を股に
掛けた超大物だということを示しました。

ご存じの通り、レバノンと言う国は昔から通称「レバシリ」と言われているように、
その道では曲者国家の王、日本がゴーンを引き取ることは90%方無理と思われます。
そして、ゴーンはかっては中近東のオアシスと呼ばれた当国の景勝地・首都レバノンの
豪壮邸宅で莫大な資産に囲まれた日常を過ごし、日本の官憲は歯ぎしりしながら眺める
しか無いのではと思われます。

ところでレバノンという国を皆さんあまり馴染がないと思います。
日本から約9000キロ、中近東の地中海に面し気候温暖、1990頃に内乱が起きるまでは
戒律の厳しい中近東のオアシスと呼ばれ、石油で財を築いた周辺国の大金持が暫しの安らぎを求める慰安の国として、
豪壮邸宅と共にカジノ有り、お酒は自由、夏でも海で泳ぎ山で
スキーが出来るという別天地である一方、中近東の頭脳と商談の中心地でもありました。

当時私は石川島播磨重工(現IHI)に入社12,3年目、世の中は中近東ブームで、
サウジアラビアやクエイトを中心にプラント建設の花盛りを迎えようとしていました。
当時はフルターンキーと言われ、プラント建設は未開の現地の土木工事から始まり機械据付、
そして顧客にキ―を引渡すまでの一貫作業、それには各分野の技術者が必要です。

私は大学は土木工学部出身、入社10年は土木分野の橋梁設計の仕事をしていましたが、社内に土木分野の技術者が少ないため、
急遽プラント分野に配置転換され、まもなくサウジアラビアの西岸ジェッダのセメント工場の改修プロジェクト受注の一員に組み込まれました。
オーナーは今回のニッサン、ゴーン元会長の財産隠しにも登場したサウジアラビアのジェハリという大富豪で
スイスのジューネーブやヨルダンのベールートにも別荘や関連企業があります。

そのため受注活動中から受注後の工事の約2年半、私は酒も飲めるし姉ちゃんも綺麗な天国のベールートと、
飲酒がバレたら即逮捕の地獄のサウジアラビア間の落差を何度も経験しました。

ジェッダはサウジアラビアの第2の大都会で、天国ベールートから地獄のジェッダまでのフライトの時間は約2時間、
ベールートでつかぬ間の安らぎを終えサウジアラビアに戻る航空便は、サウジアラビア航空(SA)が20:00発、
30分後の20:30にヨルダン航空(ME)の毎日2便、前便は金持航空なので機体は新品ですがアルコール飲物は厳禁、
後便は貧乏国なので機体はオンボロですがお酒は自由、そこで前便いつもガラガラ、一方後便は常に満席。

このように首都ベイルートのヨルダンという国家は、石油の産出ゼロというハンデを知恵で克服、
エジプトが中近東のチャンピオンの地位に陰りが見えてきた後、石油産出国の玄関という地理条件を巧みに利用し中近東の魅力ある
オアシスたる存在を示していました。

しかし、シリアに隣接し国内の少なからぬパレスチナ系の勢力は無視できず、1990年頃に内乱が発生、市街戦が頻発し都市機能はマヒし、
国家機能は略壊滅、富裕層や駐在企業は国外に撤退、たまたまその頃トランジットで立ち寄ったベイルート空港は殺伐たる風景でした。

その後徐々に改善され以前の雰囲気が戻って来たとも聞いておりますが、以前の中近東のパリを思わせる気配には戻っていないと思われます。

果たしてこの国がいつまでゴーンを庇うかのか、それはゴーンの財力が決めるかも知れません。



 
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